テルラド・ファインダーは、これまでの光学系を使用したファインダーを使用した場合よりも天体をより早く簡単に導入できないか?という天文ファンの要望に応じて、USAの天文アマチュア天文家のスティーヴ・クフェルド氏が1980年代に開発したユニークで大変優秀な等倍(正立)ファインダー装置です。
スティーヴ氏は光学ファインダーを使用した時に誰もが思うであろう、実際の視野内に見える星々の配列と星図を比べた時どうしてもそれらが逆さまになった状況で認識せざるを得ない事や、ファインディングを行う際に目をファインダーアイピースに 直接近付けなければ視野内を見る事が出来ない、というような不快感をきっと他の天文ファンも抱いているにちがいないと思い、このようなタイプのファインダーを開発いたしました。
このような経緯によりテルラドファインダーは40年近くのロングセラーとなっています。テルラドファインダーは現在でも、その利便性/汎用性の高さや合理的でシンプルな機能は一度使用すれば絶対に手放せなくなることでしょう。テルラドファインダ−の優れた性能と使い勝手は画像を見ているだけではわかりにくいかも知れません、実際にかなりのベテラン観測者でさえ、店頭などで実際に使ってみてあらためてその良さを発見し、ご購入される方も少なくありません。
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写真は世界初のLEDによる等倍ファインダー「テルラドファインダ−」の本体です。丈夫なプラスチック製のボディは軽くて経年劣化にも強く長期間に渡るご使用にも安心して使用頂けます。ライフル照凖器などと同様のレチクルパターンは写真左上にある傾斜したガラス面に投影されます。電源はケース内に収まる単3乾電池2ケ。明るさ調整は本体横にあるノブがスイッチでもあり、レチクルの輝度を調整するボリュームとしても機能します。(輝度の調整は極めて微妙な調整が可能です) |
テルラドファインダーは赤色の輪をパターンとして本体にあるガラス・スクリーンに投影します(原理は昔のライフル照凖器と同じ)。天体導入は簡単です!見たい天体をそのパターンの中心の輪の中に導けば、望遠鏡の視野内にその天体が入ります!そして実際に見ている像はレンズなどを介さないため、当たり前ですが正立像です。さらに光学レンズを使用しているファインダーではないため、テルラドファインダ−のガラス・スクリーンに投影されている赤いレチクルパータンは、遠くからでもはっきりと見え、目とテルラドがかなり離れている場合でも(例えば、大型ドブソニアンのトップリング取り付けて主鏡近くから覗くような場合)天体の位置確認や導入が容易にできます。テルラドファインダ−においては、直接目をファインダ−のアイピースに近付けないと視野を確認できない!というようなことがありません!。(夜間使用の場合のみ)このような特性からお客様によっては「光学ファインダ−」のためのファインダ−として使用されている方もたくさんいらっしゃいます。
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写真はテルラドファインダ−のレチクルパターンです。ガラスを一枚介しているだけのレチクルパターンは宙に浮いているように見え、導入したい天体をパターンの中心に位置するように望遠鏡を動かせば、望遠鏡の視野内に入ったこととなります。操作は簡単!!赤色パタ−ンの明るさは必要に応じてテルラド本体の横にある調整ノブで自由に調節できます。<視野角:(最外円から)4°/2°/0.5°となります。> |
テルラドファインダ−と望遠鏡との光軸合わせも簡単です。本体後ろ側ガラス・スクリーン真下にある調整ノブ3本を軽く廻すだけで調整完了となります(ガラス上に投影されたレチクルパターンが上下左右に移動します)。赤色レチクルパターンのための電源は単3乾電池を2本使用します。電源の消費は非常に少なく一ケ月に夜間のみ3〜4回使用したとしても数カ月はそのままご使用いただけるでしょう。(誤ってスイッチを入れたまま一週間保管したままの状況でも、その日の夜の使用には支障はありませんでした。:スタッフ談)
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テルラドファインダ−の電源は単3乾電池2本。この電池2本で数ケ月の使用はOK!電池は本体の蓋をスライドさせて簡単に交換できます。(電池は別売となります。) |
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テルラドの着脱式ベースは、鏡筒(など)への取り付けは付属の強力両面テープで固定します。より強い取り付けには、特定のネジを通す為のバカ穴が開けてありますので、任意にネジ止めも可能です。テルラド本体はベースからジ簡単に分離できますため、テルラド本体1つで、ベースを各鏡筒(など)に取付ければ、簡単な移動もできます。
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テルラドは、光学ファインダーと違って、レチクルが投影しているガラススクリーンから目を放しても、レチクルが十分見えます。この便利な特長は、天体導入に大きな支援になります。 |
テルラドファインダーの望遠鏡側への取り付けも非常に簡単です。テルラドファインダ−には本体を脱着するためのベースパーツが標準付属しています、このベースの下部に強力な両面テープが付いていますから、この両面テープの粘着保護シートを剥がして、ご使用になる鏡筒のご希望の場所に張り付けるか、ベース部にある二ケ所のネジ用バカ穴を利用してネジ止めも可能です。(ベース部の取り付けのためのネジ類付属しておりません)通常は両面テープによる取り付けでも必要充分な取り付けができます。(注:テープの粘着力が強力であるため位置を決める際は注意が必要です)ベース部を鏡筒側へ取り付ければ、あとは本体をベースに接続するだけです。接続はベースにある2個のノブボルトを弛め、本体下部の凸部分をベースの凹部にはめ込むように置きベース側の2個のノブボルトを締め、望遠鏡側の光軸とテルラドファインダ−側のレチクル中心を合わせれば完了です。
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テルラドファインダ−の各種調整ノブです。本体後部の3ケのノブは本体と主望遠鏡との光軸調整を行ない、横のノブはレチクルパターンのON/OFFと明るさを自由に調節するためのものです。 |
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テルラドのガラスの投影版を夜露から守るのは、テルラド専用のケンドリックヒーターです。ヒーターパッドを投影版の横に固定するだけで、パッドからの微値は投影版を一晩夜露をストップします。ヒーター詳細については、専用ページを参照して下さい。 |
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テルラド専用の「ライザーベース」で、テルラド本体を5cm(2インチ)か10cm(4インチ)にライザー(高上げ)が可能です。取り付けは簡単で、本体と標準ベースの間に入り、そのまのロックネジで固定します。(なお、ライザーベースご利用の際は、鏡筒に設置している標準ベースへのモーメントが大きくなるため、ベースをネジなどで鏡筒にしっかりと固定することをお薦めします。 |
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高さ5cmの「2インチ・ライザーベース」搭載のテルラド本体
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最後に、テルラドファインダーはドブソニアン望遠鏡用として最適です。他社の各種レッドドットLEDタイプ等倍ファインダーが溢れている今日におきましても、テルラドファインダ−の魅力はまだまだその輝きを継続していると確信しています。赤色パターンが「ドット」(点像)ではなく「リング」となっていますから、視野中心に導入したい目的天体をドットに重ねるのではなく囲むわけですので、導入した目的天体をハッキリ認識することができるのも大きな特長です、そしてなによりもテルラドファインダ−のガラス面に投影されたレチクルと空全体を見渡しながら、、、星座の位置や明るい恒星の配列を同時に見ながらファインディングできるという優れものなのです!その使用感の良さはドットタイプに比べるとレチクルの輝度の調整が極めて微妙に調整できる事やレチクルそのものが比較的大きく、多少離れた位置からでもレチクルを視認できる事などから、天体につまり夜空に向けて使用するという事に関しては雲泥の差があると言えるでしょう。
テルラドファインダーの丈夫で便利な、そして完成され尽くした(製品初登場は1980年代!)性能は決して他にはない、あなたにとってきっと魅力的なツールと言えるでしょう。
テルラド・ファインダー(TELRAD)
注:太陽観測や導入は絶対に使用不可!ご注意下さい!
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正式品名 |
テルラド等倍ファインダー一式 |
レチクルパターンタイプ |
赤色3重のリングタイプ(ドットではありません) |
レチクルパターン照明方法 |
ガラススクリーンへの間接投影 |
電源 |
単3乾電池2本(別売)、本体内に装着 |
パターン明るさ |
無段階調整可 |
レチクル照射箇所の調整 |
主望遠鏡との光軸調整は3箇所の専用つまみにて調整可能 |
ベース |
つまみネジ付き本体着脱用の専用ベース付き |
望遠鏡への取り付け |
ベース下面の強力両面テープで固定(ネジ止めも可) |
総重量 |
約300グラム |
本体寸法 |
長さ約207mm x 幅約45mm(ベースは約58mm)x 高さ約60mm
(ガラススクリーン部分最大の高さ約130mm) |
セット付属品 |
専用着脱式ベース(電池は別売となります。)
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テルラドファインダー一式 |
品番:0701 |
専用オプションパーツ
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テルラド専用ヒーター |
品番:1917 |
テルラド専用予備ベース |
品番:0702 |
テルラド専用フード |
品番:0703 |
ライザーベース/2インチ高 |
品番:0704 |
ライザーベース/4インチ高 |
品番:0705
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