あなたのヒーターシステムに最適な電源を選んで頂けるための

ケンドリック製ヒーターの電源に関するお話

ヒーターシステムの電源について

ケンドリック社製ヒーターの電源には、一般に市販されているカーバッテリーを一番にお薦めします。なぜなら、カーバッテリーは他の電源に比べて容量が大きく、ヒーターシステムには一番効果的であると同時に、価格は比較的安価で、入手が簡単、容量もいろいろあり、ご家庭での充電に必要な充電器も最近はホームセンターやカーショップで低価格で入手できますから、一度それらを入手してしまえば、かなりの長期間ヒーターシステムの電源に困るような事はなくなります。カーバッテリーの「容量が色々」であることはすでにご存じかも知れませんが、ヒーターシステムの電源としては原則として、できるだけ容量の大きいバッテリーの入手が無難と言えるでしょう。

殆どの市販カーバッテリーの容量は一目で把握できます。これは、そのバッテリーの『型番=そのバッテリーの容量』であるからです。例えば、下記の型番「40B19L」バッテリーの左側の表記「40」=40「アンプアワー」(容量と始動性能から決められた総合性能を示す)と言うスペックです。


「40B19L」の場合は、40アンペアの容量と始動性能から決められた総合性能を示します。

上記のバッテリーをフルに充電すれば、蓄電されている電気の容量は「40」アンペアです。その右にある数字やアルファベットは、そのバッテリーの寸法や端子の形状/方向やロケーションなどを表わしており、ヒーターの電源としてはそれほど緊密なスペックではありません(但し、詳しく知りたい方に「カーバッテリー」とGOOGLEで検索して頂ければ詳細を説明したサイトはたくさんピックアップされます。)

ケンドリック製のヒーター用のバッテリー容量の最低ラインは、原則として12アンペアでもなんとかはなりますが、重量やコストに問題がなければ、できればさらに容量の大きい(30〜50アンペアぐらいの)バッテリの入手をお勧めします。尚、特にライトユースの場合(電流が1アンペア以下のヒーターご使用の場合など)は、7アンペアの低い容量を持つポータブル電源(例えばミザールSG-1100)で問題ありません。


わたしのヒーターシステムにどれぐらいのパワーが必要ですか?

野外で使用する場合の必要バッテリー容量は、使用するヒーターパッドの合計必要アンペア数を基本とし、特に冬期などは外気温が下がり、電源であるバッテリーが額面どおりの能力を発揮できないという事を計算に入れる必要があります。

電源側になにか保温対策を行わないのなら、その構造と性質上バッテリーの外気温低下による能力低下は避けられません。これらのため、大雑把に解釈すれば、バッテリー側に表示されている容量のマイナス30%ぐらいのスペックを「実際の使用時」の容量として考えましょう。もちろんこれらは使用する季節や場所によって変化します。下記は、ひとつの例として、ヒーターの使用電流(アンペア)を足し算して、上記の40B19Lバッテリでどれぐらい使えるかを簡単分析しましょう:

GS YUASA 40B19Lバッテリーご使用の例
バッテリー容量(例):
40アンペア (40A)
野外使用状態のバッテリー容量:
40アンペア - 30% = 28A
ヒーター1の使用電流(例):
アイピース用<大>ヒーター: 0.19A
ヒーター2 の使用電流(例):
7〜8cm用 ヒーター: 0.68A
ヒーター3 の使用電流(例):
23〜25cm用 ヒーター: 2.00A
ヒーター4 の使用電流(例):
12.5cm用 ヒーター:  1.40A
使用電流合計:
4.27A
28A ÷ 4.27A = 約6.5
 上記バッテリは、理論上、6.5時間使用できます
安全のため、上記の使用時間を2でわる
 確実にフルパワーで使用できるバッテリの使用は3.25時間になります
上記の各数値はあくまで計算値です。これまでの使用経験から判断して、現実にはもっと長時間、電源として使用可能なはずです。
容量18 ~ 50Aバッテリー(入手 ↓
販売店
カーパーツ専門店、一部のホームセンターなど
お薦めオプションパーツ
コントローラーの電源コード先の雄シガライタプラグをバッテリの
端子にあわせるためにワニ口クリップ(品番:1902)をご使用下さ

尚、弊社のヒーターパッドの使用電流の表に載っているスペックは、ヒーターの設定を「HIGH」にしている場合の電流量です。ご使用中の設定温度が「Low」や「Medium」の場合は、使用電流は40〜60%下がりますので、バッテリーの使用時間はその分長く持ちます。

注:バッテリーに蓄電された容量を大幅使ってしまえば、(又はヴォルテージが11VDCより低くなれば)、そのバッテリーの再充電が出来なくなったり、さまざまなダメージを受けることも考えられますので、安全基準の設定もお勧めします。その基準を守れば、あなたのバッテリーは長持ちするし、電源によるトラブルなしの望遠鏡ヒーティングを行えます。もちろんこの計算は数値のみの、あくまでも「目安」としての計算ですが、よろしければ、役立てて下さい。

ディープサイクルバッテリー
使用電流料の大きなヒーターパッドを多数使用したり、複数の機材にヒーターコントローラーを含めて多数のヒーターパッドを使用されたりする場合の方には、一般的なカーバッテリーより、さらに容量の大きいディープサイクルバッテリーの使用が便利かも知れません。ディープサイクルバッテリーは、カーバッテリーとは違って、フォークリフトやゴルフカートなどの電源として使用されて、容量がより大きいだけでなく、そのバッテリの容量を使い切っても、再充電は問題なく行えるという特長を持っています。但し、ディープ・サイクル・バッテリーは、価格が多少高く、重量も大きく、充電器も専用のやや高額なタイプを必要とします(カーバッテリー用の充電器は、ディープサイクルバッテリーの充電に使用できません)。お薦めのディープサイクルバッテリーはこちらを参照して下さい。

コントローラーの容量
もう1つのポイントは、ヒーターコントローラーにより、扱える電流が異なります。(旧型の)標準ヒーターコントローラー、4チャネルヒーターコントローラーや最新の「デユアル・チャネルヒーターコントローラーのそれぞれの使用可の電流は、5〜10アンペアですので、使用電流5アンペアのコントローラーに、5アンペアを超えるヒーターパッドご使用の場合は、2つのコントローラー(又は、キャパシティのより大きいコントローラー)が必要となる場合も考えられます。リミットを超えると、コントローラー内(または電源コード内の)ヒューズが感応し電流を遮断します。

電源ステップダウンコンバーター(安定化電源)ご使用の場合
!00VAC→12VDC電源トランスは色々と市販されて、ケンドリックヒーターの電源としてもちろん使用出来ます。注意点はただ1つです:あなたのヒーターシステムが要求するアンペア数をご使用の電源トランスときちんと余裕を持った数値として変換することです。ご使用のシステムが、例えば、上記の4.72A のシステムであれば、電源トランスの最低ラインの容量は5アンペアにしなければなりません。

尚、ちょっとしたヒントですが、ヒーターの電源ケーブルの雄シガライタープラグ対応の雌ジャック付きの安定化電源を使用すれば、電源ケーブルのアダプターなど必要なく接続できます。ご購入の際は、「安定化電源」をGOOGLEされますと、数多くのメーカーと機種が検索されます。

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