バーダープラネタリウム社製「究極」MARK V 双眼装置取扱説明書

この度はバーダープラネタリウム製「究極」双眼装置をお買上げ頂き、誠にありがとうございます。当双眼装置は、これまで各メーカーの製品を多数取り扱ってきた弊社での経験とノウハウから判断した結果、他のいかなる双眼装置よりも、明るくて、シャープな星像と商品としての高品質をお客様にご提供できる文字どおり、究極の双眼装置であると確信しております。これは、ツァイス社によるノウハウと豊かな 天体観測専用機材としての設計の優秀さに加えバーダー社の厳密かつ高度な製作技術と厳しい商品管理によるものです。

あなたのバーダープラネタリウム製「究極」双眼装置の使用方法は簡単です。他の精密機器同様の扱いで、トラブルフリーで長期においてその初期性能を活用して頂けます。「究極」の両眼による天体観望を是非楽しんで下さい!

双眼装置単体での商品構成は、「双眼装置ベーシックセット」に「専用クイックリリース・リング」と「専用2インチスリーブ」(T-2 #16)が標準装備となっています、尚1.25倍、1.7倍と2.60倍の「ガラスコンペンセーター」リレー/バローレンズ(下記は「リレーレンズ」で諸略)、及び専用ダイアゴナル(天頂)プリズムもご容易しております。各部品の使い方については、下記を参照して下さい。



双眼装置ベーシックセット
双眼装置とオプションのレンズ類


<双眼装置本体とパーツの接続について>

ホワイトボディの双眼装置本体には、31.7mmサイズスリーブが2箇所あり、それぞれのスリーブに同一メーカーの同一焦点距離のアイピースを挿入し、接眼部リング(クリックリング)でアイピースをスリーブにロックします。

双眼装置の望遠鏡側への取り付け部に、付属の「クイックリリース・リング」を接続します。これは、リング内側の2つの「突起部」を双眼装置側に向け、望遠鏡側への取り付け部の溝に合わせてから、リングの固定ネジを締めます。



クイックリリースリングを双眼装置取り付け口へ接続します、「突起部」は装置側へ向けます






クイックリリースリング取付け完了



クイック・リリースリングの望遠鏡側には、雌の「T」ネジがあり、こちらに付属の2インチ・スリーブをネジ込みます。この状態で、双眼装置を2インチスリーブ接眼部にそのまま挿入できます。必要に応じて、クイックリリースリングを少し緩めると、双眼装置を回転させることが可能ですから、お好みの角度に双眼装置を設定することが出来ます、尚その後はしっかりとリングの固定ネジを締めてください。さらに、付属の2インチスリーブ先端内側には、48mm径フィルターネジが切ってありますから、お好みのカラーフィルターや光害カットフィルターなどの装着が可能となっております。




2インチアダプターをクイックリリースリングにねじ込みます



2インチスリーブ取付け完了



注:当双眼装置は、望遠鏡側接眼部の繰り出し量を(バックフォーカス)約100〜150mmを必要としますので、繰り出し量の少ない望遠鏡では、ピントが出ない場合があります。この場合は、双眼装置「フルセット」付属のリレー/バローレンズを使用する、または他社の2インチバローレンズを使用しなければなりません。不明な点などございましたら、国際光器へお気軽にご連絡下さい。

<バーダー社双眼装置の商品構成>

本体のベーシックセット
 双眼装置本体
 クイックリリースリング
 2インチスリーブ


オプションのレンズ/プリズム単品

 専用ダイアゴナル(天頂)プリズム
 1.25倍リレーレンズ
 1.70倍リレーレンズ
2.60倍リレーレンズ

<双眼装置で天体をみる>

取り扱いは簡単です。双眼装置を望遠鏡側接眼部に挿入してから、本体をしっかりと接眼部に固定して下さい。固定ネジが緩んでいたりする場合は、双眼装置が落下する場合があますので、ご注意下さい。

双眼装置が接続されましたら、同一メーカーの同一焦点距離のアイピースを双眼装置のアイピーススリーブの奥まで挿入し、クリックリング(接眼部リング)でロックします。ピント合わせは、まず左目で目的天体のピントが合うように望遠鏡側の接眼部をフォーカスします。あなたの両目の視力が同じであれば、そのまま両目の観測を開始できます。両目の視力が異なる場合は、左目のピント位置を基準点にしながら、右目のピントが合うように、右側のアイピースをスリーブから抜き差しして調整して下さい。※その後接眼部上部のリング(視度調整リング)を回して、接眼レンズスリーブ上部に当たるまで上げます。この位置で何か印しをつけて置くと次回、ご覧頂く時に視度調整をする事無くすぐに観測に入れます。



同メーカー/同焦点距離アイピース2本を双眼装置スリーブ (31.7mm径)に挿入し、固定ネジでアイピースをしっかりロックします


右目/左目に視力の違いのある場合は、片側のアイピースをスリーブの奥まで挿入し、反対側のアイピースはを抜き差しで単独でピントを合わせて下さい。上文※からをお読み下さい。


<専用ダイアゴナル(天頂)プリズムの使い方>

バーダー双眼装置を屈折またはシュミカセ望遠鏡で使用する場合、専用ダイアゴナルプリズム使用が便利になります。プリズムの双眼装置への接続は簡単です。まず、2インチスリーブをクイックリリースリングから外し、プリズム側にある雄ネジをリングにネジ込みます。プリズム反対側の雌ネジに2インチスリーブをネジ込み、そのまま望遠鏡の2インチ接眼部に接続し双眼装置とプリズムをクイックリリールリングを介し接続すればこれで双眼装置が対空型になります。プリズムの角度を換えるには、クイックリリースリングを軽く緩めば、自由に回転できます。角度が決まれば、リングの固定ネジをもう一度締めて下さい。



天頂プリズムをクイックリリールリングへ取り付けます


2インチスルーブは、プリズムにネジ込みます。スリーブの取付けは、プリズムを双眼装置へ接続する前でも、してからでもどちらでもかまおいません。


アイピース及びプリスムと2インチスリーブ取付け完了の状態です。クイックリリースリングの固定を少し緩めて、プリズムをお好みの角度に回転して下さい。


<専用リレーレンズの使い方>

バーダー双眼装置を、ピントの繰り出し量に余裕のない望遠鏡(例えば殆どのニュートン鏡筒など)に使用するには、専用のリレー/バローレンズの利用で望遠鏡のピント位置をある程度外側へ延ばすことが可能です。又は、同じ望遠鏡とアイピースで、倍率をあげることもできます。MARK V双眼装置には、3種類(1.25/1.70/2.60倍)のリレーレンズはご用意されております。ご使用目的に合わせて、ご利用下さい。

各リレーレンズの双眼装置取り付け側には取り付けネジが付いています。ここに、プラスチックの保護ワッシャー(白色)が付いていますが、まずこれを外して、双眼装置望遠鏡側の取り付け部に合わせてネジ込みその後クリックリリースリングを取り付けます。クリックリリースリングを取り付けてからの使い方は上記と同じです。リレーレンズは、間違って取り付けることはできませんので、ご安心下さい。





双眼装置専用1.25と1.70倍のリレーレンズです。周りに白色ワシャーは、取付けネジの保護用のガードです。レンズを装着する前に、保護用ガードを外し、保管して下さい。取付けには不要です。





1.25倍、又は1.70倍のリレーレンズを双眼装置の取付け口に挿入します。凸側を口と合わせます。





レンズを挿入してから、しっかりとネジ込みます(時計周りに廻します)。取付けはこれで完了。1.25倍と1.70倍の2種類供のレンズの取付け方は共通です。





クイックリリースリングとプリズムや2インチスリーブを接続して、観望開始できます。




2.60倍のリレーレンズは、上記1.25と1.70倍とは異なり、レンズの方向を逆にして装着します。つまり、レンズセルが望遠鏡側に、そしてフランジが双眼装置側に向きます。リレーレンズをクイックリリースリング内に納めて、2インチアダプターの固定で、リレーレンズも固定されます。なお、2インチアダプター又は他の接続リングと装着する場合は、白いワシャーがリレーレンズをセンタリングする役目を持ちますので、この際はリレーレンズに付けて、上記写真の順番で組み立てて下さい。




2.60倍のリレーレンズをバーダーのT-2天頂ミラーや天頂プリズムに装着する場合は、リレーンズはんネジ込み式ですので自然にセンタリングされます。

この際は、白いワシャーは使わないで、上記写真のように、組み立てて下さい。




リレーレンズ使用後は、必ず付属のプラスチックホルダーに入れ、保管して下さい。リレーレンズの倍率は、枠には彫刻しておりませんが、もし倍率が不明となれば、レンズ面のカーブ(曲率)を見て下さい。カーブが大きくなればなる程、倍率が上がります。各リレーレンズは、マルチコート処理済みです。

<最後に>
あなたのバーダー社製「究極」双眼装置は、精密な光学製品であり、長期に渡ってのハイパフォーマンスが維持出来るように、設計/製作されておりますが、万が一双眼装置にトラブル等が発生した場合、双眼装置本体にはユーザーサイドで調整できる部分はござませんので、国際光器又は販売店へご連絡下さい。ユーザー側で調整や修理が行われますと、品質保証は無効となりますのでご注意下さい。不明な点などございましたら、お気軽にご連絡下さい。



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